2013年12月15日日曜日

Todd Rundgren's Utopiaのベーシスト ジョン・シーグラーの意外なお仕事『Pokémon 2.B.A.Master』(1999)


John Siegler(ジョン・シーグラー)といえば、かのトッド・ラングレン率いるロック・バンド「UTOPIA」の70年代中期に在籍したベーシスト(2011年の再結成時にも参加)ですが、そんな彼の意外な仕事のひとつに、アニメ「ポケットモンスター」(初代 カントー編)のアメリカ放送版の主題歌・挿入歌・イメージソングの編曲/プロデュースがあります。このアメリカ版ポケモンのヴォーカル曲を収録したアルバム『Pokemon 2.B.A. Master』は非常にクオリティの高い内容で、AOR/メロディック・ハード・ロック・アルバムとしても十分に鑑賞に堪えうる「大きなお友達向け」のシロモノなのです。発表当時、各国でゴールド・ディスクもしくはプラチナ・ディスクを獲得するほどのスマッシュ・ヒットを飛ばしたというのもなるほどうなづけます。シーグラー氏はこのアルバムのヒットで一山儲けたとか。アルバムはAmazon MP3からダウンロード購入可能です。


http://www.amazon.co.jp/Pokemon-2-b-Master-Music-Series/dp/B0047ZEEOW



こちらがシーグラー氏がコ・プロデュースとアレンジを手がけた主題歌"Gotta Catch Em All"。どうでしょうこのメロディック・ハード・ロックっぷり。ちなみに、この曲のヴォーカルを担当されているJason Paige氏はなかなかの実力派で、この十数年後、かのブラス・ロック・バンド BLOOD,SWEAT&TEARSにヴォーカリストとして加入いたします(2011年~2012年にバンドに在籍)。また、酔狂なことにアメリカの"ゲーム・メタル・バンド" POWERGLOVEが、SONATA ARCTICAのヴォーカリスト トニー・カッコをフィーチャリングしてこの曲をカヴァーしております。




こちらはいわゆるロケット団のキャラソン。この曲には、ピーター・フランプトン・バンドでお馴染みのキーボーディスト ボブ・メイヨの名前が作編曲の一人としてクレジットされております。




タイトルから予想するに、第38話"ピカチュウのもり"(日本では1998年4月放送)の海外放送時に使用されたと思しき1曲。あまりにも感動的なミドル・バラードに仕上がっており、ただただ素晴らしいの一言です。


海外のポケモン関連のサイト「PokePress」が行った、John Sieglerへのインタビュー音源。話題は、彼が手がけたポケモン・ミュージックについてのものと思われます。




ちなみに、シーグラー氏はアメリカ放送版の遊戯王(デュエルモンスターズ)の主題歌・挿入歌にも関わっており、こちらではプロデュース/アレンジのみならず、バッキング・ヴォーカルでも参加しています。こちらもまた実に聴かせる内容でたまりません。


John Siegler - IMDb
UTOPIA - Wikipedia
Pokémon 2.B.A. Master - Wikipedia